インタビュー

起業家として活躍している卒業生に聞きました
荒川 準也
海陽学園3期生(2014年卒)
株式会社OptFit CTO
海陽学園の卒業生は多種多様な分野で活躍しています。今回は2014年に卒業し、現在は起業家として、Forbes誌による「FORBES 30 UNDER 30 ASIA 2024 LIST」にも選定されている荒川さんにお話を聞きました。
まずは自己紹介をお願いします。
大学卒業後、一般企業でITエンジニアとして勤務していましたが、自らモノを創り、社会に貢献したいとの想いから起業家に転身。そして、「株式会社OptFit」を立ち上げ、現在は取締役CTOとして経営者とエンジニア、二つの視点からビジネスと技術を結びつける役割を果たし会社経営に携わっています。主な業務は、カメラなどで取得した映像をAIで解析するシステムの提供です。
例えば、完全無人のスポーツジムにカメラを設置し、利用状況をAIで解析してビジネス情報を提供するシステムや、転倒や事故の可能性がある場合に通知を送るシステムの構築など、施設のDX化や安全性向上に取り組んでいます。
現在はまだまだ小規模な組織であるため、私自身が現場に出ることも多々あります(笑)。必要なところに自分の足を運び、会社を前進させる日々を送っています。
在学時はどのような学生でしたか。
正直なところ、あまり真面目な学生ではありませんでした(笑)。当時の先生方に叱られ、その節は大変ご迷惑おかけしました。
当時、反抗ばっかりしていた私に、「自分が正しいと思ったことをしろ」と諭してくれた先生がいて。「正しいって何だ?」って初めて自分の行動を振り返るきっかけを与えてくれました。
その一言をきっかけに、自分の行動を振り返るようになり、自分を見つめ直す機会を得ました。その結果、ハウスでリーダーを任せてもらえるまでになったのは今でもいい思い出です。当時の先生にお会いすると今でも背筋がピシっとしますね。
海陽学園での経験が現在のお仕事に生きていることはありますか。
今の仕事では、意思決定を行う場面が非常に多いです。その中で「なぜ今やるのか」「それは社会にどのような意義を持つのか」と常に考え続けていますが、その原体験になったのは「自分が正しいと思ったことをしろ」と先生がおっしゃったあの一言だと感じます。物事を表面的に捉えず、根底から深く考える姿勢は、海陽学園での生活の中で培った財産です。この『考える力』は、現在の私にとって非常に大きな武器となっていると思います。
卒業後に感じる海陽学園の魅力はありますか。
会社経営において、「チームを作る」「チームメンバーを導く」スキルは必須ですが、それは海陽学園の寮生活で培ったものだと感じます。
10代前半でハウスのリーダーを務めましたが、不真面目だった私が急にリーダーになっても仲間はついてこないし、かえって嫌われものになりました。それでも、リーダーである以上、道を示し共にに歩まなければなりません。「どうしたら仲間はついてくるのか?」と考え、悩みながら成長した経験は、今でもかけがえのないものです。濃密な寮生活が海陽学園の魅力であると感じますね。
また、海陽学園ならではの魅力として、日本のトップランナーによる生徒向けの特別講義に始まり、企業と連携した工場見学等、企業が作った学校である海陽学園でしかできないイベントは私にとって大きな刺激になり、大きな魅力の一つだと感じます。また、学校行事やハウス行事の企画を学生主体で任せてくれたこともとてもいい思い出です。厳しい指導の中でも、生徒を信頼し生徒に任せてくれる環境はとても居心地がよかったです。
最後に卒業生として、在校生や海陽学園への受験を検討している受験生にメッセージをお願いします。
【在校生へ】
「今」いる環境が当たり前に感じてしまい、「今」が特別であることを意識することは難しいかもしれません。当時の私もそうでした。しかし、24時間友達がいる。自分のために叱ってくれる先生がいる。卒業したらそんな環境はもうありません。「今」を存分に楽しんでください。「今」の人間関係を大切にしてください。
【海陽学園への受験を検討している受験生へ】
海陽学園は他の学校とは一線を画する存在だと思います。海陽学園は学力を伸ばすだけの学校ではなく、人間力育成を謳い、本気で取り組んでいる学校です。単にいい大学に進学するのがゴールではなく、その先の社会で活躍する力を育む教育が行われています。そんな日本でも数少ない学校が海陽学園です。一生の仲間を作りたいなら海陽がおすすめですね。