インタビュー

国家公務員として活躍している卒業生に聞きました

国家公務員として活躍している卒業生に聞きました

青木 健太朗
海陽学園2期生(2013年卒)
厚生労働省 こども家庭庁出向

海陽学園の卒業生は多種多様な分野で活躍しています。今回は2013年に卒業し、現在は国家公務員として活躍されている青木さんにお話を聞きました。

まずは自己紹介をお願いします。

大学入学後、4年生のときに福祉について関心を持ち、福祉先進国であるスウェーデンに1年間交換留学に行きました。その後、大学院を経て、厚生労働省に入省しました。厚生労働省に入ってからは、介護やコロナ、賃上げ等、幅広い業務に従事していました。現在はこども家庭庁に出向中で、こどもに対する性暴力防止に向けた新たな制度設計の業務に従事しています。今までにない新しい仕組みを作りあげていくことのやりがいと難しさ、両方を感じながら日々仕事に取り組んでいます。

在学時はどのような学生でしたか。

真面目で責任感が強く、不器用な学生でしたが、生徒や職員の方々が親しみを持って接してくれました。海陽学園での生活を経て、少し「自分らしさ」を見つけられた気がします。
海陽学園での思い出としては、中学生の時に他の同期とともにハウスの運営を任されていた時のことが印象的です。どうすればハウスがより良くなるのか、どうすれば他の生徒の協力を得られるのか等考えることが多く、難しくも貴重な経験でした。毎回ハウスマスター・フロアマスターに丁寧に指導していただき、本当に支えていただきました。他にも入学当初のフロアマスターから常々言っていただいた「他人に優しく、自分に厳しく」という言葉は、今でも人と接するうえで大切にしています。

海陽学園での経験が現在のお仕事に生きていることはありますか。

中学生の授業が、今の仕事を志望するきっかけの1つになっています。ある日の授業で、日本の敗戦後もアメリカに対して言うべきことをしっかり伝え、アメリカ人からも認められていた人物を扱いました。その姿勢に憧れを覚え、初めて国に関わる仕事というものを意識し始めました。
他には、ハウス生活において、歴史上の人物や様々な方面で活躍されている方の本をハウスマスター・フロアマスターから薦められることがあり、そうして知った姿勢や価値観などが、辛い時に思い起こされ、また頑張ろうという気力を呼び起こしてくれます。

卒業後に感じる海陽学園の魅力はありますか。

1番は濃い人間関係だと思います。6年間寝食を共にした友人とは、卒業してから10年経過した今でも良く会っており、辛い時にはお互い支えあうなど、大切な存在です。
また、フロアマスターは10歳以上も年齢が離れているにも関わらず、生徒の対等な目線に立って接して下さいます。今も引き続きお世話になっている方もいて、社会に出てからでは、そういった関係性を簡単には築けないので、海陽学園にいたことの大きなメリットと捉えています。
他にも、海陽学園の生徒はハウス生活や部活動、学校生活等何かしらの形でリーダーを務める機会が多いのではないかと思います。自分も当時は、どのようにすれば他の生徒が協力してくれるか悩んでおり、こういった経験はなかなか積めるものではないと思います。

最後に卒業生として、在校生や海陽学園への受験を検討している受験生にメッセージをお願いします。

自分は、広いグラウンドで野球がしたいな、新しい校舎で綺麗だな、ロボットに触ったりできるのかな、など何となくの気持ちで海陽学園に入学しました。
実際に当時の海陽学園では、当時としては珍しくPCが1人1台貸してもらえたり、イギリスの学校へ夏休みに数名で留学したり、他にも富士登山やスポーツ観戦など、学校生活でも、それ以外の時でもワクワクする楽しい体験がいくつもありました。
海陽学園の魅力はそれだけではなく、6年間友人達と一緒に生活していくことでこそ得られるものもあります。6年間のハウス生活や部活動などの中で、感情を互いにぶつけ合ったり、真剣に競い合った結果、自分の思った通りにならず、本当に悔しい思いをしたり、逆にうまく行って本当に嬉しい思いもすることもあるはずです。何度も気持ちが高ぶる場面を経験し、卒業するときには「楽しかった」だけではなく、大切な友人達と、「色々あったけど海陽で良かった」と言い合える環境が海陽学園にはあると思います。