インタビュー

「再生医療学会総会」に出場した生徒に話を聞きました
O君 15期生(2020年度入学) 沖縄県出身
Ⅰ君 15期生(2020年度入学) 三重県出身
Y君 15期生(2020年度入学) 宮城県出身
「再生医療学会総会」における「中高生のためのセッション アドバンストコース」に出場した生徒の一部に話を聞きました。
「再生医療学会総会 中高生のためのセッション アドバンストコース」とはどのような大会なのでしょうか。
O:今回出場したのは再生医療に関する研究者や医療関係者、企業などが一堂に会して、技術や知識を共有する場である再生医療学会総会の中の中高生が発表等を行うセッションです。中高生のためのセッションには、ベーシックコース・アドバンストコース・作文コースがあり、その中のアドバンストコースに出場しました。書類選考を経て6チームが選抜されました。
Y:僕たちは「再生医療研究+ワクチン開発=新型ウイルスの早期封じ込めの実現」というテーマで発表しました。新しい感染症が発生した時に、ワクチンを作るためにウイルスを培養する宿主を見つけるフェーズがありますが、宿主発見までの時間、宿主の供給量、培養効率に課題があります。IPS細胞を使ってこれらを解決できれば、感染者が少ないうちにワクチンを早くでき、感染症の拡大を防ぐことができるのではないかという発表をしました。
I:このような発表をしようと思ったのは、自分が生物学オリンピックの本選で見学したワクチン工場での話がきっかけとなりました。
結果は銅賞と悔しかったですが、他のチームの発表はどれも素晴らしかったですし、僕たちも独創性の観点などは負けていないのではと感じました。足りないところを客観的に分析し、次に活かしていきます。

今回の出場に当たって、どのように発表の準備を進めてきましたか。
Ⅰ:自分が作った原案をもとに、チームメンバーと話し合ったり、海陽学園と産学官連携している株式会社J-TECの担当者の方にアドバイスをいただいたりしました。それらを踏まえて、学校やハウスで日中も夜も集まり、修正・加筆をしました。常に問題点や方向性を共有しあって進められたので、よかったなと思います。
Y:主に先行研究等を医学系論文で調べながら、発表資料を作成しました。論文は英語で書かれたものばかりでしたが、見当をつけながら調べて発表資料に落とし込みました。
再生医療や医学の分野に興味を持ったきっかけやもしあればこれまでの取り組みを教えてください。
O:再生医療をやりたいなと強く思い始めたのは中学三年生の夏に海陽学園で行われたイングリッシュサマーキャンプに参加した時です。その時に来られていた留学生の方が再生医療を専門とされていると知って、その方の話を聞いたり、実際にその方のラボに行かせていただいたりしました。その内容をジュニア論集に書こうと思い、のめりこみました。
I:海陽学園で生物の分野に特に興味を持ちました。海陽学園の憧れの先輩の影響で生物学オリンピックにでて、その時に色々実験したり、大学の研究室で細菌を扱わせてもらったりしました。もともと医学の道を志していましたが、こういう研究をどんどんしてみたいなと思いました。
Y:医学部に進学したOBの方々を母校にお招きして大学での話や実習の話をしてもらったり、大学教授や国境なき医師団の中嶋会長などもお越しいただき講演いただいたり、将来の目標を明確にする機会がたくさんありました。
最後に海陽学園への入学を考えている受験生へメッセージをお願いします。
Y:海陽学園では意思や熱意さえあれば、医学の分野に限らず、理系文系問わず、色々な事にどこまでも突き詰めることのできる環境が整っています。すでに極めたい分野がある人、何かがんばってみたい人には非常にいい学校だと思います。
Ⅰ:色々な環境が揃っている海陽学園は、夢を実現するための通過点だと思っています。全力で取り組み、全力で楽しんで、夢に一歩でも近づけられればと思っています。学校空間だけでなく、ハウス生活も含めて周りに常に友人や教員、ハウススタッフがいるので、何事も安心感をもって取り組むことができます。
O:友人、先輩、後輩が色々なことに取り組んでいるので、自分もこれぐらいならできるのではないかと思える環境が海陽学園にはあり、個人はもちろん、みんなでも誘い合って自然とチャレンジングに行動できているのではないかと思います。課外活動ソサイエティというものを後期生が開催して、自身が活動してきた経験を後輩たちに伝承していく機会も作っています。