非認知能力の育成

社会で活躍するために必要な能力を養う

社会で活躍するために
必要な能力を養う

「社会で活躍するための能力」とは、対人能力・問題解決能力・自己管理能力などが挙げられますが、これらは学力テストで測ったり数値で表すことが難しいため、一般的に「非認知能力」と呼ばれています。海陽学園では、宇宙飛行士の訓練ノウハウを活用した非認知能力可視化・育成ツールDiscoveRe Method®(※)を取り入れ、全寮制のメリットを活かしてこれらの能力を育成する「海陽版ディスカバリーメソッド」に取り組んでいます。学園生活では、ハウスでの共同生活や生徒主体の行事、多くのリーダー体験を通じて、成長の機会が盛りだくさん。望ましい行動の指標である「行動マーカー」を理解し、それを意識して行動する。そして、実行したことを振り返るという一連のサイクル(経験学習)を繰り返すことで、個々の能力を向上させていきます。定期的に実施するアセスメントでは、自己評価と客観評価をもとに自身の能力についてフィードバックを受けることができ、徐々に、より高度な行動マーカーを設定して次の行動へと繋げることで、更なる能力向上を図ります。

※JAXA(宇宙航空研究開発機構)のサポートのもとで株式会社Z会ソリューションズとSpace BD株式会社が共同開発した、
非認知能力可視化ツールDiscoveRe Method®を活用しています。

海陽版ディスカバリーメソッドの
サイクル

海陽版ディスカバリーメソッドのサイクルのグラフ

1. 座学 (⾏動マーカー)

宇宙飛行士にとって望ましい行動の指標として示される「行動マーカー」の中から、生徒の状況にあわせて必要なものを選定し、行動の指針として生徒の理解を促します。

2. 実践 (ワークショップ・学習・
行事・日常生活)

外部講師によるワークショップでの演習を行うほか、日頃の学習・生活や行事などを実践の場と位置付けることで、学園生活そのものを本プログラムに組み込んでいます。

3. 振り返り

経験→内省→抽象化→行動という経験学習サイクルを通じて生徒の成長に繋げるため、生徒が実施しやすい振り返りシートを考案しました。

4. アセスメント (評価)

取り組みの成果を可視化するため、定期的なセルフチェック(自己評価)とスキルチェック(客観評価)により定量的な変化を確認します。教員からのフィードバックを受け、次の行動につなげます。

1年生の行動マーカー(抜粋)

領域 能力 行動マーカー
対自己 自己管理 自分の成功と失敗の要因を認識する
対他者 チームワークと集団行動
コミュニケーション
リーダーシップ
対人コンフリクト管理
自分の目的よりも、共通のゴールを優先する
情報を明確かつ簡潔に伝える
明確なゴールを示して作業を指示する
「誰が間違っているか?」ではなく「何が問題か?」
ということに焦点を絞る

3年生の行動マーカー(抜粋)

領域 能力 行動マーカー
対他者 コミュニケーション
リーダーシップ
対人コンフリクト管理
建設的にフィードバックする
作業を計画し、優先順位をつける
見解や立場の違いについて意見交換する
対課題 状況認識
意思決定と問題解決
自分の行動、計画、決定が他者に及ぼす影響を評価する
リスクとベネフィットを評価する